2019年7月
  1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30 31      

最近のコメント

最近のトラックバック

無料ブログはココログ

« 2019年3月19日のココログのメンテナンスおける不具合についての私見(3月21日時点) | トップページ | 砂の器(松本清張著)を改めて読んで »

2019年3月28日 (木)

八九六四 天安門事件は再び起きるか 安田峰俊著 を読んだ 感想とまとめ

香車の隊列に歩が立ちはだかる。
※↑写真は、本文とは多分関係ありません。

私自身は、著者と同年代のため、リアルタイムの「六四天安門事件」(以下、天安門事件)は、小学校低学年だったため、装甲車が走り回って、大変なことが起きているぐらいの認識でした。ただ、天安門事件を知るために、何か良い本はないかと思い、この本にたどり着きました。

1989年6月4日に起きた、「天安門事件」の中心メンバー、参加した人、そのときは関わらなかったが、後に民主化運動に関わりを持った人、香港人、当時中国に留学していた日本人など、様々な立場な人の「天安門事件」への想い、天安門事件から取材当時までの人生、20年以上経った現在での事件への考えを取材してまとめた本になります。

中国共産党を批判するでも、賞賛するわけでも無く、各人から聞き出せた想い・考えが数ページ~20ページぐらいにまとめられており、その内容は、なかなか生々しいです。

大まかに内容まとめておくと、天安門広場に集まった学生の多くは、「崇高な」思想を掲げた訳ではなく、娯楽の少ない当時の中国でお祭りみたいになっていたり、せいぜい「民主は何か分からないけど、良くなればいいや」が大半だった模様、庶民も「なんだか分からないけど、生活が良くなればいいや」みたいなノリで学生を支援していたりしていたり、果てには警察系大学(体制側)の学生が、個人的な立場で学生側デモに参加していたりと、当初はとてものんびりしていた雰囲気だったとのこと。

ただ、中国共産党内部では、学生に理解を示す穏健派が失脚して、強硬派が排除に向けて、動き出したりしていて、学生側も地方からの参加者などで、統制が取れない事態になっていったようです。
それで、デモ隊の排除をしようとして「天安門事件」となったとしているのですが、「死傷者が多数出る」ことを見越してか、病院の敷地に事件前に「冷蔵コンテナ」が設置されたりしていたり、事件後の病院や街中の惨状が、相当生々しい証言が載っています。

事件後、取材時までの各人の人生は、亡命した中心メンバーや、民主化運動には見切りをつけてビジネスで成功した人、まだ民主化を秘かに期待している人、逆にインターネットの出現で民主化を望むの思想になった人など様々です。

一方、香港では、天安門事件の風化が進む一方で、過激な香港独立派が一定の支持を集める一方、従来からの民主派が支持低下に陥っていたり、更には、中国共産党の「御用団体」が入り込み混沌としている現状がまとめられていました。

台湾では、ヒマワリ学運で、天安門事件の中心メンバーであった、王丹氏、ウアルカイシ氏が、自らの天安門事件での失敗での経験知を学生メンバーにアドバイスしていたことが、馬英九政権で対中に傾斜しつつあった台湾を、改めて距離を置くようになったことは、中国共産党へのしっぺ返しになったと、まとめられています。

作者の後書きに、「監視が強化された現在では、取材することは難しく、監視が本格的に強化される寸前の2015年までに、取材を終えたのは、滑り込みギリギリセーフだった」との旨は、現在の中国共産党が未だに1989年の天安門事件から変わっていない本質的な部分だと感じました。

« 2019年3月19日のココログのメンテナンスおける不具合についての私見(3月21日時点) | トップページ | 砂の器(松本清張著)を改めて読んで »

書籍・雑誌」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。

(ウェブ上には掲載しません)

« 2019年3月19日のココログのメンテナンスおける不具合についての私見(3月21日時点) | トップページ | 砂の器(松本清張著)を改めて読んで »